マイクロスコープの倍率を高くして画像を取り込めば精細な画像を得られますが、倍率を上げるぶん、取り込める範囲が狭くなり、ワーク全体の画像保存が難しいケースがあります。そんなときに利用できるのが、画像連結です。
このページでは、デジタルマイクロスコープにおける画像連結について、基礎知識やメリットをまとめました。
画像の一部ずつを細かい範囲で高倍率で撮影し、その後全体を連結させてひとつの画像に仕上げることです。取り込みたい対象物の一部分の画像を高倍率で撮影し、少し移動させて再度撮影します。このような作業を繰り返すと、対象物全体の高精細な画像を取り込めます。
デジタルマイクロスコープの中には、おおよその位置を合わせれば自動で正確な位置合わせをしてくれる機能がついているタイプがおり、高精度な画像を必要とする場合に有効です。
広い視野で高倍率の画像を作成できるのが、画像連結の大きなメリットのひとつです。マイクロスコープで倍率を上げると、細部は観察できても狭い範囲しか確認できないため、全体像を捉えることができません。高い倍率で撮影した画像を合成して繋ぎ合わせることで、高精細かつ全体像の画像を取得することができます。
デジタル画像は、画素という小さな四角の集まりでできています。デジタルカメラやデバイスの性能の1つに「○万画素」とあるように、200万画素の画像とは、約200万の画素の集合によって画像が構成されていることを示しています。
画像連結は、画像を連結することによって重なっている部分の画素数を高め、高精細な画像を取得する方法です。そのため、画像は隣り合わせた部分だけとは限らず、10枚や20枚など、連結を増やすことによって精度をより高められます。
画像連結が簡単にできる専用のソフトウェアも存在しますが、取得したい画像があるたびにソフトを起動して画像を取り込む必要があり、時間や手間がかかります。高精細な画像取得が求められる現場では、画像連結機能がついたデジタルマイクロスコープを選ぶと便利です。
※2021年9月3日時点で「デジタルマイクロスコープ」と検索して上位表示されたデジタルマイクロスコープメーカー25社を調査。同日時点での各社最新製品が、以下の条件に当てはまる会社を紹介しています。