デジタルマイクロスコープを継続して使い続けるためには、定期的にメンテナンスを行う必要があります。メンテナンスをさぼってしまうと、劣化が早くなってしまい、不具合も起こりやすくなるでしょう。このページではデジタルマイクロスコープのメンテナンスの方法について紹介しています。
デジタルマイクロスコープのレンズ部分に汚れがあれば、せっかくの画像の質が悪くなってしまいます。思うようなデータが計測できないこともあるでしょう。そのためレンズの汚れを丁寧に落とすことが大切です。
埃やゴミがついた状態で、レンズペーパーでゴシゴシこすってしまえば、レンズに傷がついてしまうこともあるので絶対にやめましょう。まずはブロワーを活用し、埃などをしっかり吹き飛ばします。それでも取れない埃などがあるので、柔らかな毛質の小筆で丁寧に除去。そのあとでレンズペーパーを竹串の先などに巻き付け、レンズ用のクリーニング液に少量浸し、中心部から円を描くようにレンズを拭いていきます。
レンズは非常にデリケートな部品なので、掃除やメンテナンスをする際に直接手で触れないことが大切です。わずかな傷でも見え方が変わってくるので注意しましょう。
レンズの汚れを落としたにもかかわらず、汚れが残っていることもあるでしょう。その時は白っぽいものを映し、レンズの倍率を変えながら影などが映らないか確認します。カメラを回し、汚れの位置が移動しないのであればCCDに付着した汚れ、汚れの位置が移動すればレンズに付着した汚れと判断可能です。
CCDに汚れが付着していれば、エアブローによってカメラの汚れを吹き飛ばしましょう。再度汚れが映らないか確認し、まだ汚れが残っていれば、CCDのメンテナンス専用の綿棒で優しく汚れをふき取ります。あまり強くこすってしまうと静電気が発生しやすくなり、余計にゴミが付着してしまうので注意してください。
顕微鏡にはXYステージ上下部など可動な部分があり、その部分には特殊なグリスが使われています。このグリスが乾燥すると可動部分の動きが悪くなり、スムーズに動かなくなってしまうでしょう。そのまま放置し、強引に動かしてしまえばギアの破損をきたし、製品自体が使えない状況に陥ってしまいます。そのためハンドルの動きが重たい、ピントが合わせにくいなど、グリスが乾燥しているサインが現れればメンテナンスのタイミングです。
ただしグリスを使用してのメンテナンスは、メーカーに依頼しなければ対応できないケースもあります。まずは取扱説明書を確認し、メンテナンスが自分で行えるかどうかをチェックしましょう。難しい場合には、必ずメーカーに依頼してください。
デジタルマイクロスコープには、ハロゲンランプが搭載されています。もし画面が薄暗いと感じたら、ハロゲンランプの交換時期でしょう。製品によって交換方法は異なるため、かならず取扱説明書で確認したうえで交換作業を行ってください。
一般的にはデジタルマイクロスコープをシャットダウンし、電源ケーブルを抜きます。底にあるねじを外し、フタを開け、ロックレバーをソケット側に倒せば、ランプが見えるでしょう。ランプをゆっくり取り外し、新しいハロゲンランプをソケットに差し込みます。ロックレバーをもとの位置に戻し、新しいランプをデジタルマイクロスコープに取り付け、フタを閉じ、ねじを締めたら完了です。再度画面をチェックし、明るくなれば無事に交換ができた証拠と言えます。
※2021年9月3日時点で「デジタルマイクロスコープ」と検索して上位表示されたデジタルマイクロスコープメーカー25社を調査。同日時点での各社最新製品が、以下の条件に当てはまる会社を紹介しています。