デジタルマイクロスコープのレンズにはズームレンズ・赤外ズームレンズ・電動ズームレンズ・ボアレンズなどの種類があり、それぞれに特徴が異なります。使用する環境や求める観察に合わせて適切なレンズのが大切です。
このページではデジタルマイクロスコープのレンズの種類や特徴についてご紹介。「適切なレンズがわからない」という方はチェックしてください。
ズームレンズは多種多様な倍率に対応しており、側射照明・同軸落射照明・透過照明・偏光照明・4分割照明などの照明方法で使用されます。
また、ズームレンズには長距離用のズームレンズがあり、観察距離を通常の長さよりも充分に多く確保した状態から観察することが可能です。長距離ズームレンズの倍率は商品によって異なるものの、35倍から210倍程度が一般的。さらに長さを確保したい場合には超長距離ズームレンズを使いましょう。750倍程度までズームできるものも販売されています。
これらのズームレンズは手動で交換するのが基本的です。が、中には倍率の変動を電動でコントロールできる製品もあります。電動のズームレンズは人が入りにくい場所や手が入りにくい場所で活用されており、デジタルマイクロスコープの観察を遠隔で行ないたい時に便利です。必要に応じて電動式も検討してみてはいかがでしょう。
電動のズームレンズには、装置をコントロールするための、いわば「マイクロスコープの眼筋」の役割があります。国内・国外を問わず世界中の多種多様な装置に搭載されており、幅広い検査や分析に利用されている仕組みです。
また、電動ズームレンズは「倍率領域が広い」「解像度が高い」「被写界深度が深い」といったズームレンズの魅力はそのまま残しています。手が届きにくい、人が入りにくい場所でもしっかりと対象物を捉えた観察が可能です。遠隔から操作しやすいのもポイントと言えます。
赤外ズームレンズは、真っ暗な状態でも使用できるレンズです。暗闇の環境下で観察したいというケースに適したレンズと言えるでしょう。人の目では確認できないほど光量が少ないケースでも、赤外ズームレンズを用いれば、鮮明な画像を映しだすことが可能です。
ボアレンズは、極めて小さな対象物を観察するときに向いているレンズです。「内視鏡レンズ」とも呼ばれています。ボアレンズは挿入部が硬い硬性内視鏡の一つに該当します。ビデオスコープやファイバースコープなどの挿入部が自由に曲がる軟性内視鏡ではない点に要注意。
人の目の届かないような狭すぎる箇所や、奥まった箇所の対象物でも、破壊することなく鮮明な映像で観察できるでしょう。製品によりますが、視野の方向は直視以外に、斜視30度・70度・90度に対応可能。また、マイナス10度から50度の環境で使用できるボアレンズもあります。水やマシン油などの防水性能を備えたものもあり、さまざまな環境下でも活用できるのがボアレンズの魅力です。
※2021年9月3日時点で「デジタルマイクロスコープ」と検索して上位表示されたデジタルマイクロスコープメーカー25社を調査。同日時点での各社最新製品が、以下の条件に当てはまる会社を紹介しています。